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勝沼で「ぶどう狩り」、秋の収穫を楽しむ。 [旅行・散策]

 連休の日曜日、山梨県勝沼へぶどう狩りを楽しんできた。

 勝沼といえばワインで有名な地域である。メルシャンやサッポロなど大手ワインメーカーの醸造所もあり、ワイン目あてで訪れる人も少なくない。しかし、この時期はやはりぶどう狩りである。勝沼は丘陵の地で、見渡す限りぶどう畑が広がっている。フランスやイタリアのように整然としたブドウ農園とは違うが、日本らしい郷土的な農園風景だ。

 さて、勝沼にはたくさんの農園があるが、我が家のぶどう狩りはいつも「久保田園」。十年前、たまたま入った農園であるが、その時の印象がとても良く、それ以来、毎年ここに決めている。
ここは周辺にいくつもの農園を持っているそうだが、店内のぶどう棚も奥行が広く、頭上を見上げれば色々な品種のぶどうが実っている。実にきれいなを眺めで、観ているだけでも楽しいものだ。

 ぶどうの収穫は、大体7月下旬くらいから始まり10月初旬くらいで、品種によって収穫の時期は異なるが、8月下旬から9月下旬が最盛期らしい。

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久保田園のぶどう棚、甲斐路が実っている。

 今年のぶどうの出来具合を、久保田園の人に聞いてみると、やはり猛暑続きの影響で大打撃を受けたようだ。特にぶどうの王様格であるピオーネ(大粒のブドウ)は色つきが悪く、房全体で黒紫色になっているものが少ないとのこと。また色が薄い粒は糖分が少なく、独特のコクのある甘みが出にくいとやや嘆いていた。ぶどうが一番おいしくできるのは、品種にもよるが気温25℃前後だそうだ。

 農園の方の案内で、まず、そのピオーネ畑に行き、さっそくぶどうの品定めをしてみた。
すると、やはり話と同じで、粒の色がまだらなものが多い。なるべく濃い色の房をさがしても、よく見ると色にムラがある。そんなことばかり気にしていると、ちょっと色が薄いだけで不合格点にしてしまい、なかなか収穫ができない。
 実際、色が濃くない部分を食べてみると、心配するほど糖分の少ない味ではない。逆に甘党でない人にはちょうど良い味かもしれない。そんなに気する必要はなかったようだ。

 そんなこともあり、我が家のぶどう狩りはいつもピオーネ一色であったが、今年はほかのぶどうにもチャレンジすることにした。選んだぶどうは、最初に試食して、「おやっ、これ美味しいぞ」と思ったベリーAと甲斐路。

 これまでべリ-Aを知らなかったが、赤ワインの原料に適して糖類が高く、酸味も適度で人気のある品種だそうだ。粒は中程度で房には実がみっちり付いていて、なかなか魅力のあるぶどうである。また、甲斐路は白ワインの原料、勝沼での栽培歴も800年というすごいぶどうだ。

ベリーA.jpg
ベリーA 黒紫色で粒は中程度、房はみっちりしている。

 実際、これらのぶどうは、スーパーに行けばどれでも買える。
価格だけで見れば、ピオーレ、甲斐路はキロ1500円、ベリーAは1000円であるから、決して得とはいえない。でも、それだけで、このぶどうの価値を決めてしまっては面白くない。

 広い農園の中、自分で収穫したぶどうは格別な思いがある。時間をかけてじっくりと良い房を見極め、そして剪定する。ひと房、ひと房、手のひらにずっしりと手ごたえを感じ、すごく満足で幸せな気分になる。まあ、それが何とも言えず楽しいのだ。ちょっと大げさであるが、ぶどう狩りの醍醐味かもしれない。贅沢な楽しみかもしれないが、来年もまた勝沼でぶどう狩りを楽しむ予定だ。

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夏は湘南の海、江ノ島海岸が面白い。 [旅行・散策]

湘南といえば思い浮かぶのは、
・海岸線を走るルート134(国道134号)からの海に浮かぶ江ノ島と富士山の風景
・レトロな江ノ電
・鎌倉を含めたちょっとおしゃれで文化的な雰囲気の街
・サザンオールスターをはじめとする湘南サウンド
・サーフィンやヨットなど、若者のマリンスポーツのメッカ

 日本の海岸の中でも独特な雰囲気を持つ不思議なエリアである。
その湘南の起点とも言える場所が、私は江ノ島海岸だと思っている。
でも、その江の島のイメージは上記に書いたような湘南の空気とかなり違う。昔ながらの観光地のにおいが多く残り、どちらかと言えばダサイ。代表的なのが小田急線の龍宮のような駅、これは、はっきり言って地方のアカぬけない観光の発想である。また、これだけ有名な地域であるのに駅周辺の街並みが混沌として、海岸近くの一等地には普通の街に建つ湘南らしくないデザインのマンションが建ち並んでいる。決して観光地としては優等生でない。

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小田急線江ノ島駅

 この周辺をもっと本格的な観光にしようとすれば、ハワイのワイキキに匹敵するリゾート地も決して夢ではなかったように思える。しかし、江ノ島はこれでいいのだ。金持ちだけが楽しむ場所でなく、誰もが気軽に遊べる海。ごちゃごちゃして、景色はいまひとつであるが、それは今の秋葉原や渋谷と同じで、そんなところにも魅力は醸しだせる。おそらく、色々なものが詰まり過ぎて混沌としているけど、それが面白さ、楽しさを作り出しているのだ。

 先週、江ノ島海岸の砂浜でゴロゴロしていたが、やはり浜辺は若者でいっぱいだ。夏休み後半で子供達の姿は宿題に追われているせいか、ややまばらであった。連日の猛暑で海水温は高く、波も静かであったので最高の海日和であった。あまり水遊びをしなかったが、テントの中で気持ちよく昼寝ができた。

 ひとつ江の島の海について大きな誤解がある。それは海の水が濁っていて汚いと言うことだ。あのやや茶色く濁った水の色は、汚いからではなく砂の色なのである。波で砂が水の中で撹拌され、それが濁った色に見えるのだ。実は結構水は澄んでいるのだ。もし、砂の色が白かったら、ワイキキと同じように海の色はエメラルド色に輝いていたかもしれない。

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江ノ島海岸東海岸、人の多さという点ではピーク時を過ぎている。

 とにかく、これだけ大勢の人達が集まる海岸は日本でもここしかないだろう。浜辺にはカラフルなパラソルと日焼けで寝そべる人達、海岸には波に遊ぶ若者や子供達の姿、そして少し遠くにはウィンドサーフィーやヨットを楽しむ人々、こんな手軽に色々遊べるところはない。誰もが楽しめて、庶民性もあり、こだわりもあり、また人々の色々な想いが詰まっている、そんな場所だ。やはり湘南の元気なイメージはここが原点で、だからこそ湘南サウンド(特に好きなのはサザンオールスターズの轍のテーマ)は粋であり、それを聞くと元気になれるのだ。
 ちょっとベタ褒め過ぎるかも知れないが、湘南・江ノ島ファンの自分にとっては、そんな想いなのである。

まだ、今日も猛暑が続き、夏が終わらない。もう少し湘南の海も楽しめそうだ。


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丹後半島の旅、城崎温泉、伊根の舟屋、天橋立を満喫。 [旅行・散策]

 ひさびさに夫婦二人で、関西丹後半島の旅に出た。天気は台風が来る前であった為、すこぶる晴天に恵まれたが、気温は常に30度以上の猛暑が続き、汗だくの観光巡りになった。
 まず初日は神奈川県の相模原を出発、新横浜から新幹線「のぞみ」で京都に下り、そこから山陰特急「タンゴディスカバリー」に乗り換えて宮津まで行き、そこから2泊3日、城崎温泉、伊根の船宿、天橋立の旅が始まった。

  老舗旅館「茶六別館」、日本の伝統的建物でゆったり気分
 最初の宮津での最大の楽しみは老舗旅館「茶六」に泊まり、日本三景の1つ「天橋立」をゆっくり眺めることだ。この旅館は昭和六年に開業し、創業約80年という。とにかく建物がいい。外観ははっきり言ってぱっとしないが、中に入ると実に手が込んでいるのがわかる。造りは数寄屋風で質素であるが、木や竹などの自然な素材で職人が丁寧に仕上げており、ある意味すごく贅沢な空間を作り出している。またよく手入れの行き届いた庭も建物と見事に調和されて数少ない日本の伝統的旅館の風格が漂っている。まさに、茶室に招待されたような気分で、慌ただしい毎日の生活から、一気にゆったりとした世界に引き込まれていき、旅の不思議さを感じさせられた。夕食の懐石料理は、繊細な京料理に、地元の岩ガキも調理され、宮津産のやや甘口の冷酒との組み合わせは絶妙で、二人とも程々酔いで、幸せなひとときを過ごした。

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宮津の老舗旅館「茶六別館」の建物。数寄屋風で味わいのある造りだ。

 城崎温泉、情緒あふれる街並み外湯、足湯めぐりが楽しい。
 次の日は丹後鉄道に乗り、城崎温泉に行った。ここは街の中が温泉宿で実におもしろいところである。特に7つの外湯をハシゴできることが有名で、夕方には浴衣姿に下駄がカラコロするそうである。我々は昼間の旅であったので、やや人が閑散としていたが、おそらく夜のほうが賑わって、この温泉宿らしさが醸し出ていたのだろう。
 ここでは我々はレンタルサイクルで街の中を廻ってみた。実際は自転車を使うほど街は大きくないが、とにかく太陽がギラギラ、暑くて歩いてたらすぐバテてしまいそうなので、急遽、自転車を使うことになったのである。
 まず城崎温泉で目につくのは、街の中に流れている川とそこに幾つもかけられている橋の風景だ。弁天橋、桃島橋、柳湯橋、愛宕橋、王橋、いずれも歴史を感じさせる石橋で、この橋と川の両岸に植えられた柳並木が、伝統的な造りで建ち並ぶ温泉宿を妙に風情、情緒を感じる街並みにしている。これが城崎温泉の不思議な魅力ではないだろうか。
 当初、ここで温泉宿の外湯巡りを考えていたが、無料で浸かれる足湯巡りがあることを知り、これも急遽変更して、薬師公園の足湯から、城崎文芸館前、柳湯、一の湯と4か所廻った。お勧めの足湯は城崎文芸館前。ここは温度加減の良さ(人によってはやや熱い)と湯が一番きれいで、また足も浸かりやすい。ただ、場所的には風情ある街並みから外れてイマイチ。まあ、タダだから贅沢は言えない。この日は朝から酷暑で、2人とも足湯に浸かる前は結構ヘトヘトしていたが、さすがに数ヶ所も浸かると足が軽くなり、疲れもかなりとれた。足を刺激させることはやはり体全体に効くようだ。

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王橋から観た柳並木と温泉街。泉源近くにある温泉寺。城崎温泉は面白いところだ。

 城崎から次は天橋立に戻り、ホテル北野屋に宿泊した。ここは前日泊った宿とは違い、近代的な内装の建物であった。ただ、部屋からの天橋立の眺めはすこぶる良く、夏の強い日射で照らされた青い海と天橋立は思わず写真を撮りたくなるほど感動的で、ここまではるばるやって来た甲斐を感じた。また静かに移り変わる海の表情を眺めていると、時間が経つのをつい忘れてしまいそうであった。この日も二人で地元の冷酒で懐石料理を戴き、また満足のひと時を過ごした。

伊根の船屋群はベニスと同じように、世界遺産にしたい。 
 次の日は今回の旅の最も楽しみにしていた伊根の船宿の遊覧である。天橋立駅からバスで50分。路線バスは5、6人しか乗っておらずガラガラであり、あまり人気スポットではないのだと思ったが、遊覧船前に着き、しばらくすると観光バスで人がゾロゾロ。あわてて遊覧船乗り場に並び、なんとか満席の船で景色を楽しめそうな絶好のポジションを確保できて、ひとまずホッとした。船が伊根湾出港し、しばらくするとかもめがいっぱい寄ってきた。でも、誰も餌を投げなく、ガッカリしたのだろうか、いつの間にか1羽もいなくなった。湾内は天気が良いせいかすこぶる穏やかでほとんど大きな波はない。船の白い波しぶきと青い海の色がすごくきれいで、それを見ているだけでも面白い。やがて、船宿群が見えてくると、静かにしていた乗客たちが一斉にカメラを構え懸命に撮影しはじめる。舟屋が遊覧船の片側しか見えないと乗客は見える側に移動してきて、船の中は結構ごちゃごちゃ。それでもみんな必死に写真やビデオを取っている光景はちょっと見ものである。まあ、人のことは言えないが。

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伊根湾から望む舟屋群。海と一体になった建築だ。

 しかし、伊根の舟屋はつくづく感心する。いくら湾内にあるとはいえ、これまで何度も激しい高波や暴風雨に襲われてきたと思うが、ここから眺める船屋は決して頑丈な造りをしていない。むしろ、貧弱ささえ感じる。でも、今でも普通に生活して、近代的な建築構造に修繕しているようにも見えない。たぶん、建物の中には昔からの知恵でさまざまな工夫が施され、粘りつよい構造をしているのかもしれない。ちなみにこの船宿の木材は、遊覧船での解説によると椎を使っているそうである。このような建物は日本中ここしかないと思うし、いつまでも世界遺産として残したいものだ。でも、生活している人は大変かも。

 日本三景の1つ天橋立。笠松公園から股のぞきを体験
 さて、旅の最後は何度も遠くから眺めている天橋立観光である。まずはケーブルカーで山に登り、笠松公園から有名な股のぞきで「逆さ天橋立」を体験した。逆さでみる景色は天に架ける橋の趣を呈するといわれているが、いまひとつピンとこない。純真な気持ちでなければそのように見えそうにない。ただ、この日も雲は多かったものの、晴天で天橋立の全景はくっきり、すばらしい眺めで感動的であった。十分に景色を満喫し、イチゴのかき氷を食べた後、今度ははリフトで下り、天橋立の松並木を散策した。来るまで知らなかったが外海側は海水浴場になっており、地元の方々なのだろうか、たくさんの人たちが砂浜で楽しんでいた。また、松並木道もサイクリングしている人、我々のような観光客もぶらぶら歩いており、なかなか面白いところである。ただ、ほとんどの松の木が、いまにもポッキリいきそうな老木になっており、しっかり手入れをしなければ、いつ何どき人災が起こるかわからない。また、これから何百年もこの風景を持続させるため若い松を植樹することも必要であり、みんなが楽しめる観光地を維持することの大変さをしみじみ感じた。

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股のぞきでみた天橋立。逆さでみる景色は天に架ける橋の趣を呈するといわれている。

 松並木の散策は1kmほどでUターンし、今度は龍神社側の桟橋から船で天橋立桟橋に渡った。ここには「3人寄れば文殊の知恵」で知られる智恩寺文殊堂や3回くぐれば文殊の知恵を授かるという知恵の輪灯篭など、和泉式部の歌塚など馴染み深い名所があり、歴史を味わいながら1時間ぐらいその界隈を巡り、旅の最後を締めくくった。

 今回はゆっくりと過ごすつもりであったが、行った先々で、あれもこれも観ようと色々欲が出て、結果的には忙しく体力的にかなりハードな旅であった。しかし、普段とは別次元の空間を味わえて気分はリフレッシュ、精神的に気持ちが軽くなり、「旅は必要だ」とつくづく思う、丹後半島の旅であった。

宮津温泉 茶六別館

宮津温泉 茶六別館

  • 場所: 京都府宮津市島崎2039-4
  • 特色: 天橋立を望む海岸に建つ数奇屋造りの料理旅館。宮津温泉に浸り、丹後の海の幸を生かした京風会席、かにづくし会席をご堪能下さい


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スカイツリー、幾何学的でしなやかさのある姿になってきた。 [旅行・散策]

 昨日、浅草の方へ車を走らせていると目の前にスカイツリーが大きく見えてきた。
今年の初詣の時は、まだ1/3くらいの高さだったと思うが、あれから7カ月が過ぎて、展望台を超えるところまできた。ここまで来ると全体像も予想でき、見ているだけでもワクワクする。

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浅草我妻橋からスカイツリーを望む。橋の上は見物客でいっぱいだ。

 スカイツリーは形がシンプルで実に日本的である。何かに似ていると思っていたが、日本刀のむくり(起り)をデザインに取り入れたと言う。幾何学的な骨組みの構造と、そのラインのしなやかな形状は、そんなコンセプトから表れているのだろう。
 また、技術面でも日本の伝統的な手法と最新テクノロジーの融合が図られているらしい。五重塔に使われている心柱の概念がこの塔にも使われ、大地震に耐えられるようにしているとのこと。とにかく、凄いものが着々と出来上がっているのだ。今世紀の代表的建造物の建設をまじかで見れて非常に感動的である。

 でも、見物している方は楽しんでいるだけでいいが、造っている方はさぞ大変なことだろう。
この暑さの中、てっぺんでクレーンを操っている作業員はどんな状況なのか。また、強風の時や天候が一転する時など、その対応は想像しがたいものがあるのではないだろうか。竣工まで無事故無災害であることを祈るばかりだ。

 さて、これまで約半世紀の間、電波、放送塔の主役を務めていた東京タワーは一体どうなるのか。一昔前まで都心のどこの場所からでも見えたものだが、今では廻りのビルにすっかり囲まれ、近くに来てもどこにあるかわからない状況である。もう、決して高い建造物とは言えない。東京タワーを建設していた昭和30年代、東京がこんなに大きくなることは想像できなかったに違いない。50年でリタイアとはちょっと悲しい話だ。
 そうすると、スカイツリーの周辺も、あと50年後には、200階建てのビルが立ち並び、いまの東京タワーと同じような状況になるかもしれない。となると、また次の50年後はまたさらなる挑戦が始まるのだろうか。まだ、建造中であるのにそんな将来の姿を考えつつ、休日のスカイツリー見物を、のんびり楽しんだ。

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梅雨の鎌倉、紫陽花がきれいで味わい深い。 [旅行・散策]

 梅雨時の北鎌倉はとてもいい。
雨まじりの曇天の空に、深い緑の木立に囲まれ静かに佇む古寺、庭先には薄紫色や薄紅色に染まった紫陽花の花、このコンビネーションが実に絵になる。
 
今回は東慶寺と浄智寺を巡ったみたが、どちらも紫陽花が見ごろで、普段よりも多くの人が境内をにぎわしていた。こうした日本の古い歴史的なところへ行くと、必ず金髪の外国人が目につく。彼らは真剣に日本の伝統的文化に浸ろうと、境内に入ると手水鉢で日本人と同じようにひしゃくで水を汲み、手を清めたり、口をゆすいだりしている。この対照的な光景がまた実に周囲の空気に溶け込んでいるのだから、とても不思議だ。また、日本の文化に接してくれている事にうれしい気分になる。そんな鎌倉は面白い。

 東慶寺の歴史は600年前に時の執権北条時宗の夫人が建立したと言われ、昔から女人の駆け込み寺、別名「縁切り寺」として有名なところだ。でも、寺の中も廻っても、そういった雰囲気を表すものはない。どうして、縁切りなのか、とうとう分らなかった。境内には、抹茶を飲みながらゆっくり景色を眺められる休憩所があり、そこでひと休みした。まわりは女性客ばかりで、鎌倉はやはり女性の人気観光スポットだとつくづく思った。
 鎌倉は京都の華やかさと比べて、素朴さ、簡素さといった地味なイメージが強い。禅宗の影響が大きいこともあるが、武士社会、すなわち男性社会そのもので、歴史的建造物ははっきり言ってあまり面白いものはない。でも、そうした、素朴な街に、女性好みの甘味処ろやみやげもの店が多く集まり、絶妙なバランスで独特の雰囲気を醸し出している。これが鎌倉の魅力になっているのだろう。

 鎌倉は特にリピータが多いと言われている。鶴岡八幡宮を除けば、あまり観光地的なところはなく、とにかく、団体観光客が来るような場所はない。知る人は知るという、大衆化されていないところがまたいいのだろう。自分の廻りの人達を見ると、確かにちょっとマイナーな雰囲気のする人が多い感じがする。気のせいだろうか。そんなことをあれこれ考えつつ、久々の散策にとても楽しく、心身ともにリフレッシュすることができた。

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東慶寺の庭先の紫陽花。とても奇麗に咲いていた。

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東慶寺の休息所で抹茶を飲みながら見た風景。
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