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いまやハロウィンは愉しい秋の娯楽イベント [文化・歴史・芸術]

10月に入ると、街の店舗ではオレンジ色の飾り付けがあちこち目に付く。
ハロウィンはひと昔前、日本ではあまりメジャーでなかったと記憶するが、最近は秋定番のイベントになっている。でも、果たしてどれだけの人がハロウィンのことを知っているだろうか。実は私もあまりよく知らない。
なので、こういう時はスマホで検索。すると大体のことがわかり便利だ。
   
ハロウィン.jpg
  
ハロウィンのカボチャお化けのキャラクター商品
 
さて、そのハロウィン、古くは紀元前までさかのぼり、ケルト民族の時代から始まる。この古代ケルトでは11月1日が新年で、前夜の10月31日から秋の収穫を集めた盛大な祭りが開かれたそうで、この日には、死後の世界との扉が開き、先祖の霊が戻ってくると信じられていたという。
 
また、なぜハロウィンの時におどろおどろしい変な仮装をするのかと言えば、この時に先祖の霊だけでなく、悪魔や魔女、さまよえる魂なども死後の世界からやってくるので、人々はそれと同じ格好をして仲間だと思わせ、身をまもっていたそうだ。これが19世紀になると移民とともにアメリカにわたり、次第に宗教的な要素が薄れて、娯楽イベントとして変わっていき、人々を愉しませるものになったようである。
 
ハロウィンのシンボルといえば「かぼちゃのお化け」のランタン。いわゆるカボチャ顔の提灯だ。もともとは大きなカブで作られていたが、アメリカに伝わってからカボチャになったらしい。ガイコツ顔でちょっと怖いのが特徴だ。
 
日本でもこの時期、カボチャのお化けのキャラクターがそこらじゅうにあふれる。本当は怖いお化けのはずだが、どうも怖さを感じものが多い。おそらく、日本の特技「カワイイ」で、お化けもアニメ的で愛らしくなっているような気がする。それが子供たちや若者にウケているのではないか。
 
このハロウィンが終わると、街はすぐにクリスマスモードに移り変わり、それが過ぎれば正月の門松が飾られる。この秋から冬にかけて街は忙しい。
 
また、これらの行事は宗教的要素が強いはずだが、お構いなしだ。
無宗教、多神教ともいわれるいまの日本、いやすべてが商業ベースで動いているのか。何も考えず愉しいことならばなんでも参加するのか、あるいはどんな宗教にも感謝の意を感じながらその行事をいそしむのか、たぶんすべて該当するのがこの国の人たちと考える。
 
節操なく観えるが、良く解釈すれば思考面、精神面で多様化が最も進んでいる民族かもしれない。おそらく、前のブログで書いた折口信夫の研究による「まれびと」に通じる精神、よろずの神を受け入れる準備のようなものが日本人には潜在的に備わっており、キリスト教や仏教、神教、そしてケルトの民族宗教など、あらゆる宗教を抵抗なく受け入れられるのではなかろうか。
 
まあ、ウンチクはさておき、難しいことを考えず、このハロウィンを愉しむのも悪くない。菓子売り場にあった、かわいいカボチャお化けのキャラクター商品(写真)を見つけた。その他にも、いろいろハロウィンにちなんだグッズやアイデア商品が溢れており眺めているだけでも面白い。
 
秋はちょっ寂しげな季節になりがちであるが、ハロウィンを愉しく気軽に味わうのもいい。

タグ:ハロウィン
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