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野田新政権、対立から協力協調型の政治を築けるか。 [政治・政局]

 野田新政権が発足した。「どじょう」に「泥臭さ」、これまでとは対照的に、派手さを隠し、かつてない地味さで勝負した内閣だ。控えめなせいか、マスコミの反応もいまのところ実に静かである。

 ただ、よく観れば長年裏方で仕事をしていた人達が多く、我慢強い布陣が敷かれている。もう後がなく、崖っぷちの日本。いまは少しでも前進し、これまでの政治の遅れを取り戻してほしい。

 しかし、政権が変っても、いまの国会運営は与党の力だけではどうにもならない。2、3番手の野党である自民党、公明党、それに続く野党の協力が不可欠である。与党が協力を求めるならば、野党自身も懐を大きくし、それに応えてほしい。少なくとも前国会のように、次の政局を描いて、また同じような戦略で進めるようなことはあってほしくない。

 そもそも、現在の政治では、80年代以前のようなイデオロギー対局は無くなり、保守的な政党(民主、自民、公明、みんなの党など)の目指す方向は、ほとんど変らない。ただ、その方法論と手順が違うため、ギクシャクしているだけのことが多い。

 例えば、大きな争点となったこども手当であるが、自民党の児童手当も、子供手当も、理念に違いはあるものの、その性格と実態に大きな差はない。むしろ、限られた予算の中で、できる政策はほとんど似通っているため、その差異を訴えるために苦労しているようにも思える。今回、民主党もこども手当では大きく譲歩した。自民党、公明党も歩み寄るべきところは協力し、あらたな合意システムで政治を進めるしくみを作るべきだ。対局するばかりが、民主主義ではない。

 とにかく、日本の政治はギリギリの危機的境地にいる。言うまでもなく、復興に原発問題、デフレに円高、社会保障に絡む財政の問題。それにプラスして、世界経済の不穏な動きは、借金体質の日本に、東日本大震災並みの打撃を与えるかもしれない。そうならない為にも早急に手を打たなければならない。いずれも、待ったなしだ。

 自民党がつくった膨大な国の借金、鳩山、菅政権がつくった政治の混乱、そのすべてのツケを野田新政権は背負わなければならない。だが失敗が許されない。

 どうであれ、我々はこの政権にすべてを託さなければならないのだ。いつまでも政治批判や閣僚のあらさがしばかりに終始して場合ではない。政治の一刻の遅れ、つまずきは、自分たちに大きなマイナスとなって降り注ぐ。それを十分自覚しなければならない。

 嵐の中の船出、みんなが知恵を出し、そして協力すること。党内融和だけでなく、与野党の融和、それから、国民と政治、つまり社会全体の融和がなければ、この国難を乗り切ることはできない。まずは国民、社会は、政治に協力、協調する姿勢が大事であり、そのためには、政治はわかりやすく、丁寧に国民に説明する必要がある。そうした政治を野田新政権に望む。


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