SSブログ

安曇野「大王わさび農場」を散策する。 [旅行・散策]

 長野県安曇野は北アルプスの麓に位置し、その一帯はのどかな田園風景が広がる。今年はNHK連続テレビドラマ「おひさま」の舞台になり、いまや全国的な観光スポットである。

 そんな安曇野で、特に有名な場所が「大王わさび農場」だ。北アルプスの雪解けの豊富な湧き水が引きこまれ、約15ヘクタール(東京ドーム11個分)からなる広大なわさび田である。わさびは冷たく清らかな流れの中でしか育たないらしい。この田を流れる清流は年間を通じて12~13℃、そのきれいな水と静かな流れは、わさびの栽培に最高という。初めて観る人には感動的な風景だと思う。

DSCF6758.JPG

わさび田の清流のせせらぎで、夏の暑さも和らぐ。

DSCF6756.JPG

清らかで、ひんやりした水、自然豊かな環境で育つわさび。

 この「大王わさび農場」の名前の由来も面白い。場内の立札によると大王は実在の人物のようだ。 場内の立札を概略すると、その昔、桓武天皇(西暦785~805年)の頃、この地にを治めていた首領で、その名が「魏石鬼八面大王」。怪力無双の人物らしい。当時、中央政権の東北遠征(坂上田村麻呂)で、その地の住民は、無謀な取立て(貢物や無理難題)に苦しめられており、それを観かねて、大王は立ち上がったという。しかし、優勢な武器を持つ中央政権軍に追い詰められて、最後は空しく有明山麓の岩窟で力付きたそうだ。ただ、大王があまりにも強かったので、再び蘇らないようにバラバラにして埋葬。ここわさび田の地にも胴体が埋められていると言い伝えがあるそうだ。その場所はいまでは「大王神社」として、この地の守り神として祀っているらしい。なかなか歴史を感じる話である。

DSCF6752.JPG

 このわさび田の近くに、もうひとつ安曇野を代表する風景がある。川辺に建つ3連の風車小屋だ。この風景を水上をゴムボートで散策する観光コースも人気である。少し上流まで漕ぎ、そのまま流れに任せて景色をゆっくり楽しみながら下流し、また乗り場まで漕いでいく。15分コースと30分コースがあるが、15分の方でも十分満足できる。

 ボート船頭員の話によると、この風車小屋は、黒澤明監督の「夢」の舞台になったもので、その時に造られたものだという。歴史的建造物ではないと思うとちょっと残念な気分であるが、実に景色に溶け込んでおり、やはり映画にはピッタリくる風景である。また、近くにおひさまのロケで使った蕎麦屋の舞台建物(仮設建物)であったが、ドラマを想像すると本当によく造られた建物だ。

 DSCF6784.JPG

ゴムボートでの水上散策。川の流れは静か。

DSCF6766.JPG

藁ぶき屋根の水車小屋は趣のある造りだ。

 安曇野を歩いているとよく見かけるのが道祖神、夫婦二人が寄り添っているのが特徴だ。これはこの地だけのものか。でも、愛らしい。

DSCF6795.JPG

 店に売らているわさび。意外に高いので驚く。でも、時間をかけて、この贅沢な環境で育てられているのだ。この値段も不思議でないかもしれない。我家は1本1000円のわさびを購入。

DSCF6793.JPG

 安曇野の自然散策では、癒しの気分を十分満喫し、リフレッシュできた。最後は穂高温泉にある「八面大王の足湯」で、歩きつかれた足を癒し、安曇野の旅を締めくくった。

DSCF6806.JPG

穂高温泉、八面大王の足湯。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント