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1ドル75円台。国債格付が低く、借金だらけでも、世界で最も安定した日本の通貨。 [経済・財政]

 1ドル75円台、戦後最高の円高になった。

 新聞やテレビ等のメディアは、輸出の為替損失のダメージばかり強調し、日本経済がどん底に陥るようなイメージを国民に植え付けている。確かに、波乱の世界経済で、日本の経済運営の舵取りは難しい。しかし、ズルズル円安になるより、頑として円高の方が良いのではないだろうか。

 アメリカをはじめとする欧米では国債の格付けが1つでも下がると、急激に貨幣価値が変動する。それに比べて、日本の国債はあれだけ低い格付されたにもかかわらず、トリプルA並みの信用は崩れていない。

 それは世界で一番信用のある国、日本が日本国債を買っているからだ。国債の格付けをいちいち気にしている国民はおそらくいないだろう。例え、さらなる格下げがあったとしても、通貨価値に大きな影響は無いのではないだろうか。

 また、日銀も景気対策のため、アメリカのように金融政策とか言って紙幣をジャブジャブ刷ることには慎重であったことが、いまの強い円を支えていることのように思える。

 よく経済学者がマクロ経済学を持ちだして、財政と金融のあり方を説明し、日本の財務省と日銀の政策批判を繰り返してきたが、実はこのマクロ経済こそがアメリカ主軸の経済システムであって、これにうまく乗ることが、アメリカの思い描く経済シナリオの一端にハマることのように思えてきた。

 そう考えると、現在の財務省や日銀の政策は必ずしもアメリカの経済思想とはそぐわない方向に進んでおり、世界の中では結構独立した動きをしているのではないかと思う。ドル基軸の自由貿易圏で生きていくために、アメリカの仕組みにある程度合わせているものの、本質の魂までは売っていなかったような気がする。

 前回のブログでも記載した個人預金残高約1400兆円のうち、約900兆円は赤字国債で消失されている。これに対する国民の怒りは大きいが、世界経済全体から観れば、一歩間違えば、すべてアメリカに持っていかれるお金を、日本人が日本の為に使ったとも考えられる。アメリカが中心に作った世界共通の経済システムの帳簿上、イエローカード、いやレッドカードが出ているが、全体から観れば、日本は賢明なお金の運用をしているような気もする。

 ただ、問題はこれからである。日本は経済大国3位の規模を持ち、自国の事ばかりも考えていられない。世界経済は間違った方向に進んだと考えられるが、世界GDPの約10%弱の影響力のある国がいつまでも内向きなことばかり言っていられない。

 やはり、経済の帳簿はきちっとしていなければならないし、安直な方法での解決は、逆に破たんの道に進む。国民も苦い思いをするかもしれないが、税の負担をもう一度考え、国内の問題、国際の問題を分けて進めるべきであろう。厳しい世の中、痛みなく楽に進めることはない。

 経済について全く素人なので、内容について御了承を。別に財務省と日銀の肩を持っているわけではないが、これまでの信じていた経済学者や評論家の言動が、ここにきて、あまりにも違っていたように思えてならない。何が正しいのか、実際のところ益々解らなくなってきたのが本音で、これからも注意深くみていきたい。


タグ:円高 日銀
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