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毎日、批判が溢れる国、日本。 [政治・政局]

 最近、政治の世界も大人しくなった。首相退陣の声は相変わらず治まっていないものの、菅首相の「ぬかに釘」の状態で、あきらめに近いムードが漂っている。この数ヶ月間、それだけに国会で固守し続けた膨大なエネルギーは何だったのか、実に空しい気分である。

 こんな政権では復興が遅れるばかりだと言いながら、実は復興を遅らせているのは、何もしていない自分たちだと国民から批判を浴び始め、焦りを感じてきたようだ。このところ、与野党ともに現地入りして、すこし真面目に働き始めているとのことである。

 誰がやっても、復興、原発、不況等、この事態をうまく捌ける人はいない。もし、いるとするならば国民から、その人を推す声が高まっているはずだ。どこかの生命保険会社が、いまの日本を託せる人は誰かというアンケートで、1番になったのは北野たけしで、上位に名前を連ねていた人は、現実的にありえない人ばかりで、実践の政治家の名前は殆ど見当たらなかった。それほど、国民はもトップに対する感覚も軽く、ほとんど期待をしていない事がうかがえる。

 首相が誰になっても良くならないし、だからと言って、最悪の状態にもならない。全然、変る実感がないからだろう。しかし、長い時間のスパンで観れば、国力はズルズルと落ち、生活やこの先に不安を感じる人が多くなった。あきらかに悪い方向に進んでいる。

 でも、政権やトップが変れば、世の中が一変するという考えも根強い。これに国民は常に振り回されている。果たしてどうなのだろう。民主党と自民党、民主党の中でも、菅派と小沢派、たぶん、大きな括りで観ればそれほど大きな違いはない。最大の不幸は、戦争と貧困である。この方向に進まない政治でなければ、私としてはどちらでもよい。

 現在の政治を観ていると、例えば登る山が同じでも、右の道、左の道のどちらにするかでガタガタ揉めて、一向にスタートを切れないという状況が続いているように思える。どちらの道を進んでも苦しいのは変りないが、お互い、どちらが辛いか脅し合い、ダメージを付け合っている。本来ならばセールスポイントで競い合うべきなのだが・・・。国民はそれを聞いて、ただ迷うばかり。はっきり言って、何を信じたら安心できるのかわからなくなってしまっているのが現状である。

 結論からすると、どちらの道も同じところに繋がっていて、どちらも違った苦労はするものの、早く進んだ方が、目標地点に早く辿りつける。いずれにしても難題は必ず降りかかってくる。むしろ、そうしたことをしっかり説明して、みんなに覚悟をつけさせるのも政治の仕事だ。今回の節電を観れば、国民は覚悟すればよく協力し合う国民なのだ。だから、政治家はしっかりしなければならない。

 世の中、主義主張の違いはあることが当たり前。家庭の中でも、夫婦の考えに違いはある。だから、絶えず夫婦喧嘩をしているところもある。でも、全く考え方、性格が違っても円満な家族もある。たぶん、相手を尊重することに、一番のカギがあるのではないだろうかと思う。

 いまの日本の政治に一番欠けているのは、人格に対する尊重であろう。トップの人ほど、コケにされている。メディアの責任も大きいが、政治家が軽蔑やはき捨てる言葉を軽々しく口に出す。一番醜いのは実績も無く、それほどの政治的能力のない人が、時の首相に馬鹿にした口調で批判する姿だ。とても見苦しい。これでは、人間関係の上下や尊厳など微塵もなくなる。やがて、子供達も真似して、世の中が収拾つかなくなる。

 いまは公共放送であるNHKでもその傾向を感じる。特に夜9時のキャスターは上から目線が強い。コメントの内容はよくまとめているのだが、私見なのだろうか、最後に付けたす否定的コメントが効き過ぎる。オセロゲームに例えるならば、白と思っていた事が、最後のひと言で、パタパタ黒に変っていく感じだ。わざわざ水をかける必要があるのかといつも疑問に思う。

 国民は、とにかく「批判」、「バッシング」、「こき下ろし」、「中傷」で、何が本質であるかわからなくなっている。政治にもスポーツ精神のような相手に対する尊厳、卑怯な真似はしない、正々堂々と戦うという精神をもてないだろうか。

 誰か、国会での政治精神憲章でもつくってくれないだろうか。それに反したら退場とか。もちろん、首相も例外ではない。そうしなければ、いつまでたっても学級崩壊状態は終わらなさそうだ。


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