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電車の中はゲーセンか。 [社会・生活]

帰りの通勤電車で運良く座席にすわることができた。ホッとして周りを見わたすと驚くことにほぼ全員がスマホを見ているではないか。自分の目の前だけでなく、車両の奥を眺めても同じ光景である。スマホは今やなくてはならない必需品であることは解るが、ここまで来ると異様としか言いようがない。スマホも上手く活用すれば凄い情報源であり、仕事や生活の面でも大いに役に立つ。 

ただ、ここの周囲にいる人達はそうした活用ではない。右隣のサラリーマンらしき人はいま流行りのパズドラゲームで遊んでいる。また左隣の若者はバトル系のゲームで激しい指の動きをさせている。またその隣の女性はテレビを見ており、その隣の人も何かのゲームに夢中である。 

この人たちにとって、電車の中はゲームセンターなのだろうか。ひと昔前ならば子供たちがゲームに熱中していると、大人が「いい加減にやめなさい」と叱ったものだが、いまはいい大人が周囲を気にせず夢中になっている。最近では特にゲームをやること自体似つかわしくない年配者までが、若者と同じようなゲームを楽しんでいる。人に迷惑をかけていないからよいのか。まあ、すべての人がゲームをやっているわけではなく、何人かの人たちはおそらくインターネットやメール、あるいは動画を楽しんでいたりしている。 

とにかく、こうしたスマホ文化(いや文明かもしれない)が、これまでなかった世界感をつくっている。ごく日常の通勤電車の中もスマホ文明はすっかり支配し、人々の思考や精神、心さえも何か誘導しているように思える。おそらく、人の五感のうち、味覚と臭覚以外の視覚(ディスプレーを観る)、触覚(キーを触る)、聴覚(音を聴く)の3つは支配しているだろう。考えてみると恐ろしい。 

ゲーム依存症、スマホ依存症はIT時代の新しい病気である。その弊害は人の健康問題にとどまらず、社会全体にも大きな影響を及ぼすのは間違いない。国は経済発展のIT促進ばかりでなく、健全で健康な社会づくりの視点でこの問題を真摯に取り組まなければ手遅れになるのではないか、非常に心配だ。

 


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