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石原都知事の「尖閣諸島購入」発言、領土問題に一石を投じる。 [外交・防衛・海外]

   「東京都が尖閣諸島を購入する」という石原都知事の発言に驚いたが、それよりも、国家危機管理上超A級のこの島が、一個人の所有物であることを知り、さらに驚いた。

  その所有者の話では、これまで島の購入には様々な人が打診してきたという。その中には外国人もいたそうで、もし、それに応じていたならば、日本が領有権を主張するどころの話ではない。そんな危うい状況が続くならば、東京都でもいいから、早く買ってもらいたい。そうしてみると、いままで国が尖閣諸島問題に本気で取り組んでいたか非常に疑問を感じる。

  石原知事のこの過激発言は民主党政権にも一石を投じ、藤村官房長官も国有化に対して、前向きの姿勢を示した。どう考えても、国家が直接的に安全管理しなければ、日本の領土として、とても守りきれない。誰もが国防と外交の力を必要としていること、また、それ自体も脅かされていることを危惧している。一個人の権利で、所有権が左右されるなど絶対あってはならないことだ。

  さて、都や国が島を購入するには、いくらかかるのか。無人島といえども、周辺は豊饒な漁場で、レアメタルをはじめ海底資源も豊富にあり、かつ海洋領有権の要になる島である。途方もない価値があると思うが、ここはお国の為と考え、所有者には大それた要求をしてほしくない。この島の持つ意義は、個人のレベルを遥かに超えて、国民全体の財産でもあるのだ。

  一方、外交問題も頭を悩ます。この発言は、日本と同じように領土権を主張する中国でも、当然火がついた。インターネット上では怒りで炎上し、反日感情が燻り始めている。いまのところ、政府は冷静な対応をしているが、武力を持って主張してくる状況に追い込まないようにしなければならない。とにかく、神経を尖らすデリケートな問題だ。

  果たして、野田政権はどのように対応するのだろう。平和的解決のシナリオを描けるのか。あるいは日本古来の領土として主張を貫き通せるのか。あるいは実行支配を強める方向に突き進むのか。早々に都と国は方針を決めて、国民にわかりやすく説明していく義務がある。

  この問題は国益ばかり主張すれば、必ず反作用が起き、逆風が強くなる。日本は寛容に、しかしながら、主張するべきことは主張し、さらにはアジア全体の利益につながることを視野に入れて、この問題を世界に向けて発信することが重要と思う。


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mars

これは老害インポのシンタローにあるまじき一世一代の勝負だから
「男の決意」に水を差すのは許されないと思います。
地権者もかなり安く譲るつもりだそうです。
石原慎太郎は大嫌いですが、誰も「難しい問題」として見てみない振りを
していた所に勇気を出して決断したわけですから、これを批判する権利は
誰にも在りません。当たり前の少年の主張だけしても取られて終わりか
最悪の場合戦争になります、中途半端な真似は下策です。
逆に野豚や国が買った場合、責任をあやふやにするために
韓国かフィリピンに渡してしまうかもしれません、そうなれば
戦争の火種に成ります。

by mars (2012-04-27 08:25) 

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