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自然エネルギー、非現実的と言われても本気で挑戦するべきだ。 [環境・自然]

   自然エネルギーの本格的幕開けとなるか。3月11日の東日本大震災、原発事故が、これまで我々が抱いていた概念を180度覆した。まず第一に、原発以外のエネルギー供給を本気で取り組まなければならないと。

  先日のサミットの場で、菅首相は2020年までに自然エネルギーを20%以上、そのためには住宅1000万戸以上の屋根に太陽光パネルを設置すると宣言し、事実上、脱原発へ舵が切られた。

  だが、脱原発も口で言うのは容易いが、太陽光発電で福島原発分を賄おうとすれば、山手線内側すべてに太陽光パネルをを引き詰めなければ同じ発電力を得ることはできないという。それぐらい原子力は巨大なエネルギーであり、現実性を考えれば、いままで原発に傾いていたの理解できないこともない。

  今回の原発事故は、いままでのように経済性や損得の判断だけでは片づけられないものもある。被害があまりにも大きく、回復に途轍もない時間がかかり、さらに放射能汚染という目に見えない恐怖がいつまでも我々の生活を脅かす。震災の大きさは想定外と言われているが、これから、いつまでこの状態が続くのか、これも想定できないことである。

  もっと国民全体が、脱原発に声を大にする必要があり、できることは少しでも実行に移していかなければならない。そんな中、ソフトバンクの孫社長が動いた。メガソーラー構想を立ち上げ、知事連合に協力を仰ぎ、発電事業への参加を宣言した。また、自治体でも神奈川県黒岩知事や埼玉県上田知事は、国がやらなければ地方自ら行動すると、本腰で自然エネルギー計画に乗り出している。この流れが連鎖的に続けば、きっと大きな力になるだろう。

  太陽光パネルの発電効率は、現在25%程度と言われているが、最近、理論的に75%くらいまで高めることが可能という記事を読んだ。パソコンのメモリの集積度が驚異的に向上したのと同様、近い将来に実現可能な技術であろう。また、蓄電池技術、超効率的な送電技術なども確立すれば、総合的にすごい発電システムに展開できる。決して夢物語ではなく、相当近い将来実現されると考えている。

  可能性はいくらでもあると思うが、問題は、あたまの古い政治家、現実のことしかシミュレーションできない評論家たち、そして既存の権益で生きている企業家たちの冷めた考えである。現在もこの脱原発への動きに、冷ややかなブレーキをかけられている。

  鉄鋼王のカーネギーの著書の中で次のような言葉があった。「二人の男が外を見た。一人は地面の泥ばかり眺め、もう一人は空の星を眺めた。」 いまの日本人は泥ばかりながめて、空に星があることさえ忘れている感じだ。

  自然エネルギー発電は、技術的にも、日本社会の現状からも、ハードルが高く、困難さを伴う挑戦である。政治家、実業家は泥ばかり見ていないで、空の星を眺め、そして、それを追いかけてもらいたい。


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