植村花菜「トイレの神様」ちょっと懐かしく、心温まる歌だ。 [文化・歴史・芸術]
久々に心に響く曲を聴いた。「トイレの神様」だ。 この曲の歌詞がとてもいい。流行ったのはだいぶ前のようだが、自分が知ったのは昨年の紅白歌合戦の時である。この曲だけが妙に印象に残った。
トイレには それはそれは キレイな
女神様がいるんやで
だから毎日 キレイにしたら 女神様みたいに
べっぴんさんになれるんやで
その日から私はトイレを
ピカピカにし始めた
べっぴんさんに絶対なりたくて
毎日磨いてた
まだまだ歌詞は長く続く。けど実にこころ温まる曲だ。また、この歌はなぜか懐かしい。たぶん、おばあちゃんのユーモラスさが、ひと昔前のほのぼのとした昭和の空気を思い出させてくれるのだろう。とてもチャーミングなおばあちゃんが目に浮かぶ。
神様もいろいろいるが、トイレの神様はとてもいい。いまの時代に、神様を信じる子供はほとんどいない。それは大人が信じていないのだから、子供が信じるはずがない。
トイレの神様を信じた女の子のおばあちゃんは、きっと信心深い人だったと思う。だから、女の子はひたむきに一生懸命、トイレを磨いたに違いない。おばあちゃんの信じている神様を信じていたから。
おばあちゃんと女の子。とても大切にしていた人とのつながり、絆。だけど彼女が大人になるにつれ、その気持ちは希薄になり、おばあちゃんの死とともにそのかけがえのない思いやりや絆を改めて気付いていく。 この曲はそうした目に見えない大切なものを、上手く表現している。
この歌は植村花菜本人の思い出であろうが、なぜか自分にも身近に感じ、ふと昔を思い出し懐かしくなる。久々に出てきた心を歌うシンガーソングライターだ。今後の活躍を期待したい。
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