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日本は外交でもっと自信を持っていい。 [外交・防衛・海外]

 外交に対する議論は様々あり、自分も確固たる考えを持っている訳でない。ただ、基本的には日本の安全(安定)と繁栄のためどうしたら良いかという視点で見ることが大事であると思う。どこの国とも上手に付き合うのがベストであるが、お互い国益を守る事を第一とするため、ほとんどの場合に反発する要素が多い。実際はどこの国とも上手くいかないのが実態であろう。

 今回、オバマ大統領の中国訪問での胡錦濤国家主席との会談を見て、非常に気になった事がある。2人とも笑みを浮かべながら、和やかさを装っているのだが、どうもしっくりした感じがなく、心の底のお互い警戒心が滲みでている。これは政治的、政策的な会談の内容で対立しているだけでなく、もっと奥深いものを感じる。
国家の外交を感覚的に捉えるのは問題があると思うが、あえて言えば、国家として、個人としてお互い好感、信頼を持つことができず、損得だけで付き合うことしかできない間柄ではないだろうか。特に中国はチベット問題などから人種差別を国家で平気でやってのける国だ。根本的思想、哲学の面でもお互いの距離感は相当あるのではないか。

 日本との外交はと言えば、不思議な事にどの首脳とも和やかで、個人的にもお互い信頼感が漂って見える。日中関係は、基本的には過去の問題、現代の問題、ギクシャクしていると思うが、あの胡錦濤国家主席でさえ、いい顔をしていた。鳩山首相の醸し出すキャラクターなのか、あるいは「日本」、「日本人」に対するものなのか、ちょっと不思議さを感じる。

 今、マスコミの多くは、日本について、「経済一流国からの凋落」や「外交では殆ど主要国から相手にされていない」とか自信を無くすような内容ばかり報道している。現実だから仕方が無いと思ってしまうが、しかし、必ずしもそういう見方ばかりではなさそうだ。たぶん、日本には経済、政治や軍事力だけで計れない、もっと違う「羨ましいもの」が国力としてあるからではないだろうか。

 1つは、世界で最高の品質と技術を誇る技術大国である。先端技術分野では日本無しでは考えられないぐらい世界で最重要な国になっている。
 2つ目は、国民自体の勤勉さ、礼儀正しさ。中国や韓国など反日意識はあっても、現代の日本人に対するイメージは違う。特に儒教の精神は、発祥の地である中国より根付いている。そんな事も共感の思いを持ってくれるのではないだろうか。
 3つ目は世界で独特な日本文化である。ミッシュランで三つ星レストランの数が世界で一番多く、世界的な有名俳優も日本へ美味しいものを食べに来るという。また、ファッション、アニメも世界をリードし、歌舞伎や能など歴史的伝統文化も現代の中でしっかり共存させていることに先進国の評価は高い。また、西洋の要であるクラッシック音楽などでも、毎年のようにコンクールで日本人の優勝者がでるなど、あらゆるところで日本の活躍が目立っている。

 今まで、マスコミは経済と政治ばかりに日本を評価してきている。しかし、他国が日本を見る眼は多様である事を忘れてならない。人に対して言えば、お金を持っていなければダメのレッテルを貼られるわけではない。教養、人柄、性格、趣味など数字に表せない方がむしろ大きい。

 日本は戦後60年、経済の発展だけを目標に頑張ってきたのではない。我々は強く意識していないけど、同時に社会的あるいは文化的な資質も大きく引き上げてられているのだ。また、日本には先祖から受け継いでいるすばらしい文化、精神もあり、そうした社会的なソフト面が現在の日本の中で総合的に熟成され、1つの日本文化となっている。日本人にとってあたりまえと思っていることでも、実は外国人にとって、「驚き」や「憧れ」になっているのはそうした文化の力であろう。少し、飛躍しすぎているかもしれないが、日本人はもっと自信を持っていいのだ。

タグ:外交 中国
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