SSブログ

新元号「令和」に思う。 [社会・生活]

 新元号「令和」に改元され、まだ1週間経っていなというのに、もう世の中は令和が十分定着しているような気がする。いや、平成の時代がもう遠い過去に感じるのは私だけだろうか。
平成が終わろうとしていた大型連休前には、正直なところ元号が変わること自体あまりピンと来ていなかった。しかし、天皇退位や新天皇の即位の儀式、そして皇居での一般参賀などの連日の行事を観ていると自然に時代の変わり目を感じざるを得ない。また、日本中の国民を巻き込んだそのエネルギーはやはり甚大なもので、日本人にとって、これほど心をひとつにまとまるめるものは、ここ最近覚えがない。
 世界で類のない伝統と歴史を持つ天皇家は我が国の誇りであり、どこか我々の精神的な支柱にもなっている。憲法で定められた象徴天皇という位置づけであるが、国民の誰もがそれ以上の敬意と親しみを感じているのではないだろうか。これまでご高齢にもかかわらず被災地への訪問や戦没者の慰霊、福祉施設の視察などに取り組まれる姿に本当に心を打たれるものがあり、大変な責務を果たされたと思う。また新天皇もそれを受け継ぐ決意を示されており、国民も大いに納得し、新たな時代を祝福する気持ちになったのではないだろうか。
 平成の30年間は何となく平和な時代が続いたが、ITの革新や金融改革、中国の躍進などで世の中が一変したのは事実である。昭和の時代になかった携帯やスマホ、薄型テレビ、コンビニも現在の生活には欠かせないものになっている。これからの時代はどうなるのか、おそらくAIやロボット、ドローンの配送システムなど、SF映画が現実のものになり、世の中はもっと速いスピードで激変することだろう。
そうした中で、機械やコンピュータが無機質に時を刻む時間とは対照的に、元号は天皇の人柄や日本という国の様々な行いが時に入り混じり、言わば人間のにおいを刻む「時間」のような気がする。ダブルスタンダードのようであるが、貴重なシステムといっていい。
今後、天皇制の維持にはいろいろ困難な問題が絡んでくると思われるが、国民の一人としてよいかたちで継続することを祈うばかりである。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント