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横浜市マンション杭データ改ざん事件。姉歯事件とどこか似た匂いを感じる。 [社会・生活]

 横浜市都筑区のマンションの杭データ改ざん事件は施工請負の三井住友建設の2次下請である旭化成建材の現場管理者の不正であることが明らかにされてきた。販売元の三井不動産レジデンシャルは早々にマンション建て替えの意向を発表。会社のブランドイメージダウンの払拭に必死のようだ。元請負の三井住友建設はほかの未調査杭について確認を急いでいる。いくら下請けの不正と言えども元請けの責任は逃れることはできない。
 これまでの報道では、70本の杭はすべて6人の作業チームが担当しており、データの流用の理由として、現場の担当者は最終的に記録を提出するときに紛失したとか、記録する装置のスイッチを入れ忘れたなど、いささか訳の分からない弁明をしている。
 旭化成建材といえば、年商500億円を上回る業績で、世間でいえば大手企業の類に入る。そこの企業の仕事としてはあまりにもお粗末で到底考えられない。しかも、その担当者は年数的に十分な経歴を有していると言うから、とても信じがたい事態だ。
 しかし、腑に落ちない点もいくつかある。
まず、杭工事の一次下請けは日立ハイテクノロジーズ、その下に問題の旭化成建材がいる。なぜ、半導体装置の製造、販売している日立ハイテクノロジーが杭工事をやっているのか。ホームページで事業内容を調べても建築の基礎工事は出てこない。実態は商社のようで、本当に工程や安全、品質や技術的な判断ができる会社なのか、いささか疑問を感じる請負形態である。
 それから、今回の事件は杭長が足りなかったことが原因であるが、当初の設計値より支持地盤が深ければ、杭が深くなった分の追加費用や工期の延長は、元請の建設会社は当然受け入れ、発注者はそれを受け入れるべきと考える。もし、それを認めなければ当然、こうした事態が発生することも予想される。また、下請けの力で何とかなるレベルの問題ではない。姉歯事件も一人の建築士の犯した偽装であったが、これには発注者側からの強い力、個人一人が屈するような力が、大事件へ導いた経緯があった。今回の場合は、正直よくわからないが、何かにたような匂いも感じる。今後、事件はどう展開してくるか、もう少し全容眺めてみることにしよう。
 

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