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エンブレムも白紙撤回、個人攻撃でなく社会で責任を。 [社会・生活]

 五輪エンブレムが新国立競技場に続き白紙撤回になった。

 せっかくの盛り上がりが、思わぬところでつまづき、オリンピックを目指す選手たちはどう思うだろう。

 日本という国は高い完成度を求めるわりには、いつもはじめのツメがあまい。今回の件で思い起こすのが理研のSTAP細胞事件。当初、その中心にいた小保方研究員は難病で苦しむ人たちを助けたいという善意の思いで研究に取り組んでいた。たどり着いたのがこの奇跡の細胞、STAP細胞であった。 その成果が国際的権威あるネイチャーに論文が掲載され、一躍脚光を浴びたが、それから数か月で一転、悪質なねつ造、理研の権威を失墜させたと社会全体からバッシングされる事態に陥った。おそらく本人も気づかなかったミス、過ち、そして、それを見抜けなかった理研の組織、この初歩的な間違いが、結果として社会全体を巻き込んだ大騒動を引き起こしてしまったのだ。

 新国立競技場では建築家の安藤忠雄さん、エンブレムのデザインでは佐野さん。社会的に大きくバッシングされ、これまで築いた業績もすべて無になるほど痛めつけられている。

 何かあると「責任をとれ」の大合唱で、その人たちの凋落を楽しむように叫ぶこの社会現象、何とかならないものか。 この2人に責任というよりも、実はもっと初歩の段階に問題があったようにも思える。行政を含めた組織で厳重にチェックできたはずだ。

 また、それよりも失敗が許されない社会がなんとも息苦しい。何度もチャレンジできるアメリカならばどういう展開になったか。きっと閉塞的な日本とは大きく違っていただろう。

  個人攻撃はやめて、社会全体で失敗を受け入れられる、そんな仕組みが必要なのではないだろうか。


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