SSブログ

「あまちゃん」、小泉今日子と薬師丸ひろ子の共演にクドカンの仕掛花火 [文化・歴史・芸術]

  NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」が視聴率20%越えで絶好調。「じぇじぇじぇ!」もすっかり流行語。とにかくドラマに勢いがある。

  主役の天野アキ(能年玲奈)は役柄通りあまり目立つタイプではなく、どちらかと言えば普通の子に観える。だが、個性派だらけのベテラン脇役陣の中、その「普通さ」が逆に浮き上がってくるから不思議、彼女から溢れる「純粋さ、明るさ、天然?」が強烈な個性も跳ね飛ばしている感じだ。この絶妙なバランスがとてもナイスである。

  さて、このドラマの中で感心することがある。それは常に「人との絆」が主題になっていることだ。主人公アキを中心にみんなが人を想い、人を支えることに一生懸命になっている。そして、それぞれの立場(親、子、友人、知人、地域の人たち)で一緒に悩み、喜び、怒り、楽しみ、このドラマは進んでいく。忘れてはならない人間味のある生活や社会の大切さを天才脚本家、宮藤官九郎・クドカンはさりげなく訴えているのではないだろうか。

  そんな彼がこのドラマに様々な仕掛け花火をしているというが、私が最も驚いたのは、何と言っても小泉今日子、薬師丸ひろ子を同じドラマに登場させたことだ。

  この2人は80年代の国民的なスーパーアイドル、20年経った今でもその輝きを失うどころか、さらに魅力を増して「素敵な女優」になっている。でも考えてみれば同世代の彼女らはこれまで別々の道を歩み、ほとんど接点はなかったのではないか。ドラマでこの二人が対面する場面があると思うが、その時、どんな空気が漂うのだろうか、ドラマの役である天野春子と鈴鹿ひろ美、そして実在の小泉今日子と薬師丸ひろ子、同時に2人の人物像が大きく相乗し、劇的な場面になると秘かに期待している。さらに、鈴鹿ひろ美が自分のデビュー作「潮騒のメロディー」の主題歌を歌ったのが、実はアキの母親天野春子と知った時、果たしてどんなサプライズ場面があるのか、クドカンの仕掛け花火、実に楽しみだ。

  ドラマも後半に入り、やがて3.11の大震災に突入していく。今は芸能界のドタバタ劇が話の中心であるが、やがて生死をともなう壮絶なテーマが絡んでいく。現在の軽快なテンポから重苦しい内容をどのように料理していくか、これもクドカンの腕の見せ所。たとえ、悲惨な場面になろうとも、最後はオープニングのテーマ音楽のように、元気の出るエンディングに導いてくれると信じている。とにかく、毎日の展開が楽しみだ。


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント