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米国債格付引下げ。いまドルに何が起きているのか。 [経済・財政]

 アメリカの長期国債がついに格下げされた。歴史的出来事である。米格付け会社S&Pが、米政府の強い反発の中、断行したとのことだ。

 米国債の格付けをトリプルAに維持するには、とても耐えられない状況だったのだろう。数年前、サブプライムローン事件では、格付け会社に非難が集中された。いくら金融工学を駆使して細工されたといっても、単なるいかさま債権にトリプルAを評価していたのだ。そこには投資会社、保険会社、そして米国政府の政治的な意図もあったに違いない。しかし、その結果、世界がどん底に陥った。格付け会社の社会的責任は極めて大きく、債権投資相場の信用は根底から崩れてしまった。

 そういう意味で、今回の格下げは一時的な影響があるものの、米政府に対する強い警告を発し、経済システムの秩序が少し正常に保てたように思える。

 そもそも、米国債の評価が下がった理由は何か。新聞やニュースでは、アメリカの14.6兆ドル(1140兆円)借金が原因との報じている。どうして、そういう状況に陥ったのか。根本的にサブプライムと同じ過ちが潜んでいるのではないだろうか。

 その1つに、「ドル紙幣のバラマキ」に原因があると思う。ドルは世界の基軸通貨であるから、どの国でも当然欲しがる。つまり、アメリカは自分の本来の資産を削らなくても、ドルを刷って渡せば、それで取引は成り立つ。しかし、調子に乗って、ドル紙幣を刷り続ければ、当然ドルは世界中に溢れ、その価値は低下する。結果として、その元本的役割をする国債にも連動し、その価値は下がったのでは。一説によるとアメリカの累積財政赤字は6500兆円(?)と言われている。尋常ではない錬金術に問題があったように思える。

 むろん、私は経済学の素人なので、ピント外れなことを言っているかもしれない。ただ、この米国債は、サブプライムローン債権と同じ匂いがプンプンする。

 「価値の低いものに、高い評価を与え、高い価値に見せかける」 

 まさに、サブプライムローンと同じ手法である。考え過ぎかもしれないが、どうも我々はアメリカに騙され続けているように思えてならない・・・。


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