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今年の年間CDベスト10はAKB48と嵐だけ。なぜそうなった? [文化・歴史・芸術]

 12月も後半、街中いたるところで光のイルミネーション、そしてクリスマスソングがあふれている。

 よく耳にするのは、マライヤキャリーの「メリークリスマス」、ワムの「ワンダフルクリスマス」、たまにジョンとヨーコの「ハッピークリスマス」、日本の曲では山下達郎の「クリスマスイブ」。いずれも80~90年代の定盤だ。しかし、50~60年代のクラシカルなスタンダードナンバーもいい。代表格はやはりビングクロスビーの「ホワイトクリスマス」、個人的にはドリス・ディの「シルバーベルズ」が好きだ。これらの曲は昔懐かしい気分にしてくれ、クリスマス独特の雰囲気を盛り上げてくれる。

  さて、今朝のNHKニュースで、今年一年間の日本でのCD売上ベスト10が取り上げられた。なぜ、こんな話題がNHKで取り上げられるのか不思議に思ったが、どうやらこの世界で大異変が起きているらしい。

 例えば10年前のベスト10では、一位はサザンオールスターズのTUNAMI、2位は福山雅治、その他、浜崎あゆみ、宇多田ヒカルなどそうそうたる個性的なミュージシャンが名を連ねていた。ところが今年のベスト10では、すべてがAKB48と嵐の2グループで占められていたのだ。これはいままでにない現象だという。

 このニュースではAKB48の若い男性ファンに注目し、なぜ、このような現象が起こるのか追跡し、彼の行動から驚くべき事実が見えてきた。

 というのは、彼のかばんから同じCDが20枚も出てきたのだ。でもどうして、同じCDがそんなにあるのか不思議である。例えば、彼が他の知り合いのファンに配るのかと思ったら、そうではない。

  実はAKB48のイベントに行くと、そこで販売されているCDには「握手券」というものが付いていて、そこに書かれたアイドルと一定の時間、お話や握手など、ふれあいを持つことができると言う。だから、熱烈ファンは1人でも多くのアイドルとふれあいたいと思うあまりに、何枚もCDを買ってしまうらしい。

 まあ、すごいビジネスモデルである。その結果、AKB48や嵐など熱烈なファン層を持つグループのCD売上が、ケタ違いに伸びるしくみになっているのだ。

 歌や音楽が良くて、ヒットを飛ばす時代は過ぎ、売るためには何でも有りという時代に変わってしまったようだ。近年、携帯のダウンロードでCDの売上は大幅に減少していく中、こうした戦略も止むを得ないと思うが非常に寂しい気持ちになる。

 AKB48や嵐も本人達はいい曲を歌っているが、それを取り巻くプロダクションやCD販売会社等が、ファンの純真な気持ちにつけ込んで、少しでもお金を引き出そうとしている様に見えてならない。音楽を楽しみにしている者としては、ちょっと異議を申し立てたい。できるならば、本当に歌や音楽でファンを感動させ、心に残るものにして欲しいものだ。

 そうしてみると、スタンダードナンバーである数々のクリスマスソングはすばらしい。ホワイトクリスマスは感動的な名曲である。このような心にしみる歌や音楽が毎年創り出されると、世の中が本当に豊かになりそうだ。 この世界、あまり商業主義に走らないでもらいたい。

White Christmas

White Christmas

  • アーティスト: Bing Crosby
  • 出版社/メーカー: Mca Special Products
  • 発売日: 1995/06/01
  • メディア: CD


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