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普天間基地問題は日本人の覚悟が必要だ。 [外交・防衛・海外]

 普天間飛行場の移設先の方向性が決まらない。地元の人達の総意から県外、国外移設以外で話がまとまる事はないだろう。結局、この数ヶ月間で、振り出しに大きく戻ってしまった。この状況に多くの国民は怒っている。だが、異論はあると思うが、これは本来もっと早い段階に踏み込むべき道筋を歩んでいるに過ぎないのではないだろうか。

 沖縄の現状は、誰が見ても米軍基地の町であり、アメリカの占領地である。本土の安全の為に沖縄が犠牲になっている事は否めない。これを見直すことは当然であり、日本国民全体がこの事実をしっかり受け止めなければならない。この問題の根本的な難しさは日米同盟の安定的な継続を維持しつつ、アメリカの意向に反する事を実現させようとしていることである。また、それに対する国民の理解と協力の薄さも解決を遅らせている。いわゆる国全体が無関心なのかもしれない。

 今のマスコミの論調は困難に立ち向かっている鳩山政権を支える姿勢はなく、全ての面で批判ばかりで、かつ支持率低下を面白がっている。世論をこのように導けば、アメリカは強気に出て益々解決の糸口が見えなくなる。もし、日本全体が沖縄の人達のことを思い、日米同盟自体の見直しまで覚悟したならば、アメリカの態度は慎重になってくるはずだ。アメリカにとって、中国やインド等、得体のしれないアジアを相手にするには日本という強力なパートナーが必要である。損得を考えれば、アメリカはむしろ多少の軍事的協力でも、国益から考えれば、日本を蔑ろ(ないがしろ)にすることは絶対にあり得ない。つまり、日本は覚悟を決めてしっかり自立する姿勢を示せば、この問題の展開が変わっていたような気がする。

 いつまでもアメリカの下で平和が保障される訳ではなく、アメリカの国力も以前のように絶対的な強さではない。世界は中国、新興国を中心に目覚ましく発展する一方、アフガニスタン、イラン、イラクなど中東では紛争が絶えず、タイやミヤンマー等も政局が非常に不安定である。世界のいたるところで戦争やテロの火種が燻っており、世界の力関係も変化しつつある。こうした中で、日本はどのように国の安全を確保し、国益を守るか真剣に考えなければならず、国民全体が腹を据えて、舵を取っていかなければ、この大きな波に巻き込まれてしまう可能性すらある。つまり、いつまでも平和ボケを続けていられないのだ。

 それゆえに、この普天間基地問題にどう向き合うか、日本人の覚悟が試されているのではないだろうか。
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