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太陽光発電に省エネルギー、環境モデル国家をめざせ。 [環境・自然]

 今年の夏は電力のピンチである。

 東電の会見では、夏まで5000万KWまで上げる計画だが、それでも1000~1500万KW不足するそうである。当面は節電と計画停電でやり繰りする方法しかない。いくら文句を言ってもはじまらない。

 問題は今後のエネルギー対策をどうするかである。新たな発電所の建設は、設置場所をめぐり住民の反対運動で、実現困難であろう。そうなると、次世代エネルギーしかない。切り札はやはり太陽光発電になる。

 では、原発分の1500万KWを賄うためにはどのくらいの太陽光パネルが必要なのか。パネル1枚当たりの発電量を200Wで、大雑把に計算すると約750万枚必要となる。すごい数に思えるが、それほど驚く数字でもない。薄型テレビの年間生産量はそれを軽く越している。

 住宅1件あたり3KW程度発電できれば、500万件の住宅で福島原発分の発電量を賄える。住宅、工場、ビルなどすべての建物の屋根に、太陽光発電を設置すれば、もう大きな発電所はいらなくなる。

 そのために国は補助金や融資など思い切った政策を出し、推進するべきであろう。太陽光バブルになるかもしれないが、それで弾みがつき、経済成長すれば増収で好循環効果が生まれるのではないか。ただ、それを製造するために大きな電力が必要になりそうだが、当面は海外の工場などで対応すればいい。

 日本人は、お金がないと言いいながら平気で200万円くらいの新車を購入する。太陽光発電が数年で初期費用をペイでき、得するというならば、車と同じように間違いなく購入が進む。基本的に日本人は金を持っている。

 あと、太陽光発電と並んで重要なのが蓄電池である。昼間は太陽光で発電し、車の蓄電池に充電する。そして、夜間等はその電池から電気を供給するのが理想的なシステムのかたちである。また、その余剰電力を東電の電線を通じて、地域全体でバランス良く使用する。いわゆるスマートグリット構想。また、蓄電池は技術的にまだ完成されていないが、日本のお家芸である。これを期に産学民合わせて一期に開発を進めるべきだ。

 もうひとつ、省エネルギーで重要なのがエネルギーのモニタリング化。何年か前、ある建物管理会社の方から聞いた話だが、空調機や照明器具に効率の高い機器を使うのも効果的だけれど、もっとも省エネルギー度が高いのは、人がこまめに電気を消すことだと言う。それで10~15%は違うそうだ。いかに普段無駄な電力を使っていたかを実感されたそうだ。そのためには、現状のエネルギー量を把握できる「エネルギーの見える化」が重要だという。最近、東京ガス等も床暖房や給湯などの使用エネルギーをモニタリングできるエネルックリモコンなどがある。これはよい傾向だ。

 いま、インターネットで東京電力圏内の電力使用量がグラフで見ることができる。これはリアルで実にいい。インターネットだけだと、限られた人達だけしか見ない。テレビなどにも常時表示するとか、いろいろ工夫すべきだ。また、目標値を超えたら警報音が鳴るようなシステムがあってもいい。そんな節電習慣も取り入れられれば効果は大きい。

 もういままでのようなエネルギー政策を続けることは事実上不可能だ。政府は、早く新しい政策に転換しなければならない。CO2削減と安全なエネルギー、また、国民全体の省エネルギー体質の強化など、世界で先駆けて環境モデル国家の実現に向けてスタートする時である。


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