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人口減少なのに、なぜ新しいマンションが次々に建つ? [社会・生活]

 最近、マンションの空き室が目立つ。 そんな状況にもかかわらず、次々に新しいマンションが建設されている。

 この狭い国土、なぜ無駄なことばかりするのかといつも疑問に思う。しかも、少子化で日本の人口は減っているはず、本当にどうにかならないものだろうか。そう考えている人も少なくないはずだ。 外国人観光客が日本の街のどこへ行っても清潔だと言っているらしい。確かに街中にゴミは落ちていないし、さほど貧素で汚らしい建造物もない。だからといって、街全体が美しく、素晴らしいとは言えない。

  なぜ日本の街は、西欧諸国と比較して見劣りするのかと言えば、街の景色が調和していないことにあろう。おそらく建物は20年前のバブル期から建ち始めたものが多く、見た目はこ奇麗で、決して悪い印象を与えるものではない。でも街としての一体感がどこか欠けている。

 私の感覚から観ると、その景観を壊している犯人はマンション群にあると思う。どれもこれも街と協調感がなく、その建物は自分勝手に自己主張しているようにさえ思える。 しかし、広告などで最近のマンションを見ると実に良くできている。限られたスペースを最大限活かし、かつ最新の設備機器で主婦のハートをうまく掴んでいる。特にマンションは戸建てと比較して構造上強いというイメージがある。数年前姉歯建築士の事件でそのイメージは大きく揺らいだが、それ以降の厳格な審査制度により、その不安は払拭されたようだ。

 最近では100年マンションとか、長寿命をアピールするものも出現し、さらなる安心をうたい文句にしている。でも、いくら丈夫でも、中のライフスタイル、住まい方が大きく変われば、本当に使えるのか、いまから100前を思えば明治時代である。生活様式、文化、人の考え、人生観も全然違う。そんなフレキシブルさが求められるところに、ミリ単位で計画しているマンションがフィットするのか甚だ疑問である。

 実際、マンションデベロッパー(販売会社)はそんな将来のことも、街の景観なども考えていない。求めている事は、売れること、利益が出ることの2点だけである。この国は、すべて経済至上主義で廻っているのだ。 ただ、国全体で観た時に、これが本当に経済的なカタチなのだろうか。いや、絶対に不経済である。

 将来の姿や守らなくてはならない環境をもっと見据えて、建物の計画は進めるべきである。仮に、建物だけが良くても、街がすたれてしまえば、人はそこから消えていく。建物を造るときは、街を造るのだという意識を持ち取組まなければ調和は生まれてこない。大勢の人で満ち溢れ、豊かな生活を営むことができる未来のまちづくり、マンションデベロッパーは、その責任を負う気構えで建物を造ってもらいたいものだ。


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