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2010年の虎は、環境破壊、中国、そして不穏な経済。さて2011年の兎は。 [社会・生活]

 2010年も最後の1日。勇ましい虎年は終わり、飛躍の兎(卯)年を迎える。

 今年の「虎」の象徴は、何といっても異常気象があげられる。ゲリラ豪雨は毎年過激さを増し、被害範囲も拡大している。また、夏季から秋にかけての猛暑は、もはや温暖地帯の域を超えている。地球温暖化の煽りなのか定かではないが、やはり何らかの因果関係があるのは間違いない。このまま、こうした状況が進行すれば、ほんとうに地球に人が住めなくなるのではと皆が心配し始めている。しかし、それを阻止する頼みのCOP(気候変動枠組み条約締結国際会議)では各国の利害調整で一向に改善目標の合意に至らない。そんな足踏みしている間にも、環境破壊と異常気象に姿を変えた虎は、益々我がもの顔で猛威をふるい、地球上いたるところで荒らし続けそうだ。

 もうひとつ、不気味な虎が目が覚ました。中国である。いままでは労働力が豊富で安価な新興国であり、世界の工場としてもてはやしてきたが、いつのまにか先進国を凌ぐ力をつけてしまった。今年はGDPで日本を凌いで世界第2位の地位を確保し、軍事力でもアメリカと肩を並べるべく着々と距離を縮めている。もはや、猫ではなく、りっぱな虎だ。その中国が日本周辺で威圧をかけ始めてきている。尖閣諸島の一件は有耶無耶(うやむや)に終わりそうだが、明らかに何かが始まろうとしている。日本はその虎をどうしようとしているのか。静観ばかりでは、ジワジワ攻められる一方である。東シナ海のガス田や周辺の領土もすべて持って行かれそうな気がしてならない。

 そして、あともう一つの始末の悪い虎がいる。不況に姿を変えた世界経済である。これは姿、カタチがはっきりしない。リーマンショックの金融危機以降、世界各国が虎退治に躍起になったが、どうもうまくいっていない。ユーローではギリシャを筆頭に、国内で暴動が発生し、政治経済が非常に不安定な状況になっている。金融危機の張本人であるアメリカは、完全にドルの力を落とし、一歩間違えれば、また世界を巻き込んだ大不況を起こしかねない状況である。日本も相変わらず、国債を刷りまくり、財政赤字の垂れ流しをしている。いくら国債を所有しているのが自国民といえども、世界の金融ルール、システムからして、この状態が許され続けることはあり得ない。レッドカードが出る前に、早く処理しなければ、日本経済は自壊してしまう。

 虎は肉食で、利己意識が強い動物である。時として、勇ましく、また頼もしく思えるが、弱いものを助けたり、周囲と仲良く生きていくのが苦手な動物である。環境破壊、欲深き中国の台頭、強欲な経済はまさに我々が恐れる虎の悪い一面を象徴していると言えよう。

 来年は草食動物のウサギである。ウサギは人との相性が良く、あまり悪者にはならない。イソップなどでは、ちょっと人々を惑わすキャラクターになることもあるが、一般的にはか弱き動物で、愛らしいイメージの方が強い。

 さて、このウサギがこの環境問題、中国、経済をどう変えていくか、期待を持って観ていきたい。ウサギのように用心深く、周囲の危機に敏感に、すばやく対応し、難題を解決してくれるか。ただ、すばやく逃げてばかりでは困るが・・・。まあ、ピョンピョン飛び跳ねて、飛躍の年になることを願いたいものだ。


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