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子供達の学力低下は、わかりやすい教科書や参考書に原因がある? [教育・科学・技術]

 今の子供たちの学力低下について、ある人が面白い話をしていた。
それはわかりやすい色つき、写真入りの教科書や参考書に原因があると言う。
最近の教科書は、子供たちの学習が進むように、カラフルな図や写真がふんだんに使われ、難しい内容をいかにわかりやすくするか、色々工夫されている。しかし、それが問題らしい。

 なぜかというと、たとえば、コンピュータで、情報をスムーズに認知させようとするならば、いかにシンプルにして、情報量を少なくするかが焦点になる。だが、分かりやすくする事が、画像や色情報など数倍、数十倍に増やし、かつ複雑さにしているとのことだ。たしかにメールでファイルを転送するとき、文字だけだとメモリー容量が小さくて済むが、図や写真が入ると許容オーバーで送信できなくなる。図や写真は情報的にみるとすごい負担がかかるようだ。

 それは人間でも同じで、その瞬間に理解するのはいいが、大脳に記憶させるには脳のシナプスに数十倍、数百倍の労力をかけなければならないのだ。右脳学習法というものがあるが、学校の教育は論理的な左脳教育である。子供たちは右脳で処理すべき情報を、一生懸命左脳で理解しようして、頭の中で混乱を起こしていると言う。

 その論理は正しいかどうか、よくわからないが、昔の人の方が知識や教養がしっかり身に付いていたように思える。カラー印刷もなく、教科書も参考書も文字だらけで極めてシンプルである。でも、そのシンプルな内容をしっかり身につけることで、応用力も今の人と比べても決して劣らないのではないかと思う。戦時中の一般の若者の手紙などが紹介されたりする番組があるが、その文章力や字がきれいさに驚かされる。その度に、昔の人のほうが賢かったのでないかと思う。

 今の子供たちは情報に溢れた世界にいる。余計な情報があり過ぎる中で、必要な情報を習得するのは大変なことである。
「分かりやすさ」=「理解しやすさ」=「記憶しやすさ」というのは
情報工学的にみると
「情報量が大きい」=「情報伝達能力が高くなければならない」=「メモリの空きがなければ許容できない」
ということを注意する必要がありそうだ。
したがって、いくら分かりやすい内容でも、覚えようとする意思が低かったり、他のいろいろなことで頭がいっぱいな子供にとって、情報量が大きいものはすぐに許容オーバーになってしまう。

 つまり、いまの教育は落ちこぼれがでないように一生懸命分かりやすくしようとする反面、逆に情報処理能力の高さを要求している事に等しいのかもしれない。

 なんとなく、この人の論理は納得してしまう。でも、面白い話だ。


タグ:学力低下
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