ここは湘南海岸。
この日は穏やかな秋晴れの海。
 
じっと眺めていると波のゆらぎで光の粒が星のようにキラキラ瞬いでいる。
自然が織りなす絶妙な演出は、言葉にしがたい神秘さを感じる。
きっと、幾多の画家や写真家たちが、この自然のきらめきを作品にしようと試みたに違いない。
けれど、納得できる作品を残した人はいるだろうか。
考えてみれば、モネの睡蓮も水面の光の輝きをとらえようと何枚も同じような絵を描いている。彼も、感動を伝えようと、あらゆる方法で表現しようとチャレンジしたのではないか。そんなことをふと思う。
 
私もスマホでカシャリ。
写真には波の輝きはをとらえているが、どうも、ごく平凡な風景にしか見えず、感動は伝わらない。
でも、自分では不思議にあの時の輝きが甦ってくる。
おそらく、記憶のフィルターで観ているから、そう映るのだ。
観る人がどのような想像力や記憶のフィルターを持つかによって、1枚の写真も観え方違ってくるのだろう。
 
まあ、それでいい。