6月22日、衆議院本会議で、国会会期延長の採択に反対する党の方針に異議を唱え、河野太郎議員、岩屋敦議員の2名が、与党の提案に賛成を投じた。

 ここに2人の勇気にエールを送りたい。

 復興を迅速に行うために、国会を延長するという、ごく当たり前の事に賛成したことで、この2人には党から厳重な処分が下ると予想される。なんと馬鹿げた話だろう。

 国会の会期延長に反対した理由が、菅総理の辞任がいつなのか、はっきりしないという一点である。ここには被災地の復興・復旧という使命感はこれっぽちも見当たらない。これを国民は許していいのか。

 そもそも、首相の辞任の条件が震災復旧の目途である。ということは、さっさと重要案件を片付けてしまえば、公言どおり辞任しかない。しかし、現在のように菅政権の政策にはすべて審議に協力しないという野党の戦略は、逆に首相の延命に手を貸しているだけではないのか。非常に矛盾した論理を感じる。

 河野議員は原発事故に対しても、自民党のこれまで推し進めてきた原発政策に、はっきり反省を示している。彼のような思想、考え方で、与党と対峙できれば、復旧・復興対策も、本質的な議論で進んでいたような気がする。やはり、前回の自民党総裁選で彼が選ばれていれば、この国の政治のあり方がガラリと変っていたように思える。

 これから、河野議員はどのような行動をとるか、是非同士を集めて、もっと声を上げてもらいたい。この国が良くなるのは、与党を脅かすほどのしっかりした野党があることだ。そのためにも、自民党改革を是非がんばってもらい。