最近、ダイエットや脂肪質を気にする人を対象に「カロリーゼロ」や「糖質ゼロ」をアピールする商品が増えてきている。私も中性脂肪が高く、医者からもなるべく糖分を採らないようにと言われていたので、こうした「糖質ゼロ」の飲料水を意識的に飲んでいた。
  昨日、糖質ゼロのヨーグルトの成分表をみたところ、甘味料に「スクラロース」という表示が記載されていることに気付いた。昔、砂糖のかわりにチクロという甘味料が使われ、それが発がん性が高いということで、大問題になったことを思い出しつつ、「スクラロース」という物質がどんなものなのか、ネットで調べてみた。

  『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、つぎのように記載されていた。
1976年にイギリスでテイト&ライル社 (Tate&Lyle PLC) により、砂糖を基に開発された。砂糖の約600倍の甘味度を持ち合わせる高甘味度甘味料。サッカリンやステビアなどの高甘味度甘味料で指摘される苦味や渋みがほとんどなく、それらの甘味料に比べて砂糖に近い甘みをもつ。他の糖質、高甘味度甘味料との併用により甘味度、甘味質とも増強する傾向があり、清涼飲料水や、アイスクリーム等に使用されている。また、甘さを付与する以外の目的では、酢カドを取り除いたり、マスキング効果等も持ち合わせる。熱安定性も高いが、オーブンなどで 138度以上に加熱を行うと塩素系ガスが発生する。

  全体の文章からは特別に悪い印象を受けなかったが、最後の書かれた138度以上に加熱を行うと塩素ガスが発生するという点が引っかかり、その他、色々な人のブログなどで調べてみると次のことが浮かび上がってきた。

・スクラロースは天然には存在しないハロゲン化合物である。
 ハロゲン化合物といえば難分解性有機ハロゲン物質であるダイオキシンやPCBなどあり、根本的に違う物質であるが、ハロゲン化合物という同じ括りの物質になる。

・厚生労働省の安全審査で毒性(動物)試験をしたところ、9例中4例に下痢による流産が発生。それに対する審査評価があいまいで、2003年共産党の井上議員が審査のやり直しを訴えている記事があった。その後、どのようなやり取りがあったかわからない。ただ、スクラロースは平成18年(2006年)3月31日に医薬品添加物規格に認可されたようである。

  いずれにしても、健康にとても良いという物質ではなさそうだ。
厚生労働省では、明らかな危険リスクが証明されない限りは、危険物質とは見なさないようであるが、ハロゲン化合物という化学分子構造からして、食品には使用を認めるべきではない物質と素人ながら思う。
もし、使用を認めるならば、スクラロース(ハロゲン化合物)と表示の義務付けをさせるべきだ。
そうでなければ消費者は、何の疑問もなく「糖質ゼロ」=健康に良いという発想で商品を選んでしまい、逆にもっと食べたり、飲んだりしても大丈夫だと勘違いしてしまう可能性もある。実は私もいままでそんな発想であった。

  現在、この食品添加物(甘味料)は、ビール、焼酎、缶コーヒー、お菓子などあらゆるものに次々使われ始め、拡大の一途を辿っている。特に大手食品メーカーの採用が目立つ。

  このスクラロースが本当に健康に害がないのか、海外でOKだから日本でも良いという考えでなく、厚生労働省や消費者庁は、もっと消費者が納得できるような調査・審査をするべきだろう。エコナの特保問題で懲りているはずで、その教訓を生かさなければならない。

  あらためて自分の事を考えてみると、糖質ゼロのヨーグルトを食べ続けてから、気のせいかお腹かがいつもゆるい。スクラロースに原因があるのか定かではないが、私個人としては、その種の商品はやめようと思う。
  しかし、世の中、どんな分野でも、あまい言葉にはやはり危険が隠れているのだろうか。糖質ゼロからも、色々考えさせられるものだ。