SSブログ

ゴーン被告と日本の司法制度 [社会・生活]

 ゴーン被告の逃亡劇は衝撃的なニュースであった。
法を無視した許しがたい行動のはずが、ゴーン被告のレバノンでの会見で日本の司法制度に対する批判側に世界中の関心が集まってしまった。自分が全く無罪で、日本の野蛮な司法制度の犠牲者であるという印象を見事に演じた。さすがプレゼンの天才カルロスゴーンである。
 昨日はBSプライムニュースに森法相と高井弁護士が出演して、日本の司法制度について解説していたが、確かに日本の制度は誤解されやすく、彼はうまいところを突いてきている。
 大雑把に言えば、海外は容疑の可能性があればとり敢えずでも逮捕し、それから取り調べをして有罪、無罪を決めていく。当然、有罪でない人も多く網にかかるわけで、推定無罪を軸にする必要がある。ある意味、逮捕ありきの司法制度であり、これはちょっと違和感を感じる。しかし、日本では逮捕という行為は日本の社会において非常に重いもので、よっぽどの有罪の確信がなければ警察は逮捕に踏み切らないという。であるから推定有罪に進むのは必然的な姿になり、検察には絶対的に逆らえないという権力的なイメージもついてしまう様だ。
しかしながら、どちらの方が人道的な司法のあり方か、メリット、デメリットを踏まえると、なかなか答えは出にくい。
 ただ、日本のマスコミは日本の制度の弱点や世界の潮流から外れていることなどへの批判が多く、海外から非人道的で非近代的といわれても仕方がないという自虐的な記事も多くみられた。
確かにそのとおりであり、その事実もあろうが、ただ日本人のその謙虚さが、世界中から見下されるような気がしてならない。もっと、マスコミは自国に尊厳と誇りをもって発信する姿勢も必要と思う。とにかく日本は犯罪率も低く、世界第一級の法治国家であるのは間違いない。そこは大いに主張すべきところと思う。
話をゴーン被告に戻すが、今回の行動は、法を犯しても(いかなる手段を使ってでも)、自分の都合を貫き通す人間であることが立証されたのではないだろうか。表の社会では考えられないような手法で脱走が実現された。しかも、見えない組織を使ってである。少しづつ実態が明らかになってきているが、世界的な経営者というだけでなく、別の世界でも只者ではない人物像がはっきりみえてきた。
今後、どのように展開していくかわからないが、まったく想像を絶するサプライズな結果になりそうな予感がする。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:ニュース

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント