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米韓の合同軍事演習は適切な行為なのか。 [外交・防衛・海外]

 黄海で米韓の合同軍事演習が始まった。その狙いは、北朝鮮への軍事的抑制の効果にあるらしいが、本当にそれが適切な行為なのか。これまで、北朝鮮は数々の約束を裏切り、そして最近では核保有を正当化しようとする動きもあり、それを阻止するためにも強硬な手段を選ばなければならないことも一理ある。

  しかし、戦前の日本を振り返れば、追い詰められるほど、その対応は状況は悪化の方向に進んでいった。現在の北朝鮮の中には民主化の芽は育っていな。また、そうした思想が芽生えれば、すぐに摘み取り処罰しているのが現状である。外界からの威圧は、そうした非人道的な行為をさらにエスカレートさせる恐れもある。

 ではどうしたら、この状況を変えられるのか。どの新聞にも書かれていることであるが、北朝鮮と最も親密な中国の動きに大きな鍵があると言えよう。

 中国はこれまで北朝鮮を、外交カードとして、日本や韓国、あるいは米国へのけん制の手段にしていた。でも、中国は経済大国の道を選んだことによって、国家体制に違いはあっても日米韓との協調は否定できなく、経済の世界でみれば同じ船に乗ったも同然である。したがって、アジアの実力国として、世界の平和維持のために当然役割を果たす義務がある。

 中国が本格的に北朝鮮に対して異を唱えれば、米韓が武力で威圧する必要もなく、また、中国の近海に戦闘機を乗せたアメリカの空母が航行する必要はなくなる。いまの北朝鮮は中国の後ろ盾なしに存続はできない。つまり、中国からの怒りを一番恐れているはずだ。

 ただ、アメリカは、この軍事力を見せつけることで、極東はアメリカが平和を維持しているとアピールする狙いもあるかもしれない。それに対して中国は神経をとがらし、逆にアメリカに対する非難で、解決に向けた行動をこう着させているようにも見える。結局は大国間のメンツのぶつかり合いで、本質的な平和解決は置き去りにされているようだ。

 それにしても、日本の政治はどうだろう。近隣諸国で戦争勃発まできているのに、いまだに大臣の問責決議案やら、審議拒否やらで、緊張感が全くない。メディアも評論家たちも、ゴチャゴチャしたことばかり言って、まったく事が進んでいない。徳川幕府末期の内憂外患の状況に似ている。ただし、その時は討幕側にキレがあったから、新しい時代の幕開けを感じられた。でも、今の野党には、悲しいけどそれがない。

 与党が頼りなければ、野党はそれをしのぐ良い案をどんどん出すべきであるが、たぶん同様にパッとしたものがないのだろう。それで、与党の足元をグラつかせる戦術ばかり取っているように思える。そんな目で国民は政治を冷ややかに見ているのを両党とも自覚し、反省して改めるべきであろう。

  アジア大会のメダル数でも韓国に負け、経済でも新興国に迫られている。ちなみに1人当たりのGDPは23位というから、もう先進国と胸を張れるような状況ではない。なんとか、踏ん張らないと国際的地位、経済的地位、そして文化的地位もすべて、世界で中流国になってしまう。せっかく、先人達が苦労して築きあげた資産をすべて失ってしまうのだ。

 とにかく、政治に対する注文として、小手先の事にこだわらず、大局で攻めてほしい。また、国民も辛抱強く、見守る姿勢も大事であろう。今回の隣国の火事は、他人事ではない。もっと緊張感をもって政治をしてもらいたいものだ。

 


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